自分のベーシック

アシスタント時代の話 パートⅢ

今日はベーシックについて話します。

私がアシスタント2年目のある大会にて、クリエイティブカット部門がありました。

ウィックです。この競技に出ようと思い、参加を申し込みました。そこから毎晩どんな

スタイルを切ろうか?試行錯誤を繰り返しました。当然2年目ですからデザインなど、

思い浮かびません。ある日の夜、オーナーの神の一声「お前達にインスピレーションを

与えてやる」と・・・・・

新品ウィックを慌ただしく濡らし、せかせかとコーミングして、準備完了!!

何を教えて頂けるのか!!期待度は高まっていきました。

無言で水スプレーを手に取り、髪を丁寧に濡らしていきます。

①セクション

②セクション

③セクション

きっちりとしたコーミング、姿勢、立つ位置、どれをとっても完璧です。

デモストはどんどん進んでいきます。解説は一切なし!

切り方も、セクションの取り方も無言のデモスト!!

見ている私は、遅れないように必死に展開図を書き留める

バック、サイド、フロント全て目に情報を焼き付け、頭で展開図を描き、ノートに

アウトプットしていく。繰り返し繰り返し重ねていくハサミの音!!

ベースカットが終了し、次はドライ。ドライも風の当て方、方向性、ブラシワーク、

その中でも私は、艶が出るときの音を聞き分けるようにしました。

ブローはやり方ではなく、音を聞く事で、熱が入るタイミング、ドライヤーを離す

タイミングを感じて練習しました。

作品が完成!!!

オーナーからはデモストが始まってから初めて発した言葉

「インスピレーションが大切なんだ」

その一言を残し、じゃお疲れ様!!と・・・・・・

そのデモストで見せてくれたスタイルは究極のグラデーションボブでした。

その日デモストを見た後、ワンセクションごとに思い出しながら、展開図を見てカット

しました。毎日毎晩ウィックをめちゃくちゃ切りましたね!

優勝したかったから!!

2年目で優勝したかったんです。絶対に勝ちたかった!

その想いが自分を動かしていましたね!

しかもオーナーからは、仕込みなんかしている場合じゃないと・・・・

バッサリ切って、カットで優勝することに価値がある。

カットコンテストなのに、セット競技になっているのはおかしいと!!

前髪をブローして艶が出るところに、グリーンとブルーのグラデーションカラーを入れ、

後は黒く染めました。

まあ大会当日は何の仕込みもないウィックはめちゃめちゃ目立ってましたね 笑

ウィック審査すらスルーで一切見られませんでしたよ~


そして競技開始!時間は40分!

大会でこんなバッサリ切っている人、誰もいませんでしたから、注目度ナンバー1でしたね

めちゃ気持ちいい~


結果は優勝!!

ウィック競技ですが、仕込みなしからの優勝は、達成感がありました。

あの時のデモストがなければ、優勝はなかったでしょう!


それからは、オーナーから、「お前のお客様はみんなグラボブになってる」と良く

冷やかされました。でも確かにみんなボブになってた!!笑


私にとってグラボブは美容人生のベーシックと言っても過言ではありませんね!

何か一つでも究極を身に付けること!

やった人にしかわからない世界!


努力したからといって成功するとは限らない

しかし成功者は必ず努力している


美容師教育プロジェクト 継続中!!



0コメント

  • 1000 / 1000